医療療養病棟

医療療養型病床(145床)について

急性期の治療を終えても、引き続き医療提供の必要度が高く、病院での継続的療養が必要な 患者様を対象に御利用いただく病床です。医療の必要度に応じて、医療区分1~3の3段階に区分されており、当院では比較的医療区分の高い2~3の方を対象としております。

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入院対象者

  • 難病や専門的な医学管理、常時医学管理が必要な方
  • 退院後も続けて障害や疾患が残り専門的な管理を必要とする方
  • 安定期にあるが、専門的な管理がないと再発しやすい方

 療養病棟とは?

急性期医療の治療を終えても、引き続き何らかの治療が必要なため医療提供の必要度が高く、継続的な療養が必要な患者様を対象とした病棟です。

 療養病棟と一般病床との違いは?

一般病床は急性期の治療ステージにある方が、病気の発見、診断、治療を行う病床です。そのため入院して3ヶ月が経過すると治療ステージを終了したとみなされ、保険制度により治療や検査が制限されます。このような事情により一般病床では概ね3ヶ月で退院となります。

 どのくらいの期間入院ができるの?

療養病床での入院期間は日数や月数ではなくあくまでも「患者様のご状態」です。医療依存度の高い方に継続的かつ的確な医療の提供を入院期限を決めず長期で行うことができるのが療養病床の特徴です。

 具体的にどんな人が入院しているの?

療養病棟には、厚生労働省が作成した、病態・処置の状態ランク(医療区分)と介護を要する状態ランク(ADL区分)からなる患者分類にしたがって患者様が入院しています。
詳しくは医療区分とADL区分に関わる評価表をご参照ください。

医療区分

医療区分とは、患者様の医療の必要性を評価するために、疾患や状態、医療処置等を厚生労働省が3段階に分類したものです。

医療区分 疾患・状態 医療処置
医療区分3 医師及び看護師による24時間体制での監視・管理を要する状態
スモン
中心静脈栄養
24時間持続点滴
人工呼吸器使用
発熱を伴う場合の気管切開
気管内挿管のケア
酸素療法(3ℓ/分以上)
感染隔離室におけるケア
ドレーン法
胸腹腔洗浄
医療区分2 筋ジストロフィー
多発性硬化症
筋萎縮性側索硬化症
パーキンソン病関連疾患
その他神経難病(スモンを除く)
神経難病以外の難病
脊髄損傷
肺気腫
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
疼痛コントロールが必要な悪性腫瘍肺炎
尿路感染症
創感染
リハビリテーションが必要な疾患が発症してから30日以内
発熱を伴う脱水
体内出血
発熱を伴う頻回の嘔吐
褥瘡
うっ血性潰瘍
せん妄の兆候
うつ状態
暴行が毎日みられる状態
発熱又は嘔吐を伴う場合の経管栄養
喀痰吸引(1日8回以上)
気管切開
気管内挿管のケア
3回以上/日の血糖チェック(インスリン注射実施)
皮膚の潰瘍のケア
手術創のケア
創傷処置
足のケア
酸素療法(医療区分3に該当しない場合)
透析
医療区分1 医療区分2・3に該当しない者

ADL区分

ADL区分とは、すべての動きにおいて介助または介護を必要とする状況までを6段階に点数化し、3段階に分類したものです

0 自立 手助け、準備、観察は不要又は1~2回のみ
1 準備のみ 物や用具を患者様の手の届く範囲に置くことが3回以上
2 観察 見守り、励まし、誘導が3回以上
3 部分的な援助 動作の大部分(50%以上)は自分ででき る・四肢の動きを助けるなどの体重(身体)を支えない援助を3回以上
4 広範な援助 動作の大部分(50%以上)は自分ででき るが、体重を支える援助(例えば、四肢や体幹の重みを支える)を3回以上
5 最大の援助 動作の一部(50%未満)しか自分でできず、体重を支える援助を3回以上
6 前面依存 まる3日間すべての面で他者が全面援助した(及び本動作は1 度もなかった場合)

 各項目について7段階で評価して合計

項目 支援のレベル
ベッド上の可動性 0〜6
移乗 0〜6
食事 0〜6
トイレの使用 0〜6
合計点 0〜24
ADL得点 ADL区分
0〜10 1
11〜22 2
23〜24 3

入院の基本料は下表のADL区分と医療区分の交差部分の点数になります。
入院費については、患者様の年齢や保険制度や高額医療費の制度により変わってきます。

療養病棟入院基本料1

医療区分1 医療区分2 医療区分3
ADL区分3 968点
(953)
1414点
(1399)
1813点
(1798)
ADL区分2 920点
(905)
1386点
(1372)
1758点
(1744)
ADL区分1 815点
(801)
1232点
(1217)
1471点
(1457)

2020年度 診療報酬改定点数より